適応障害(Adjustment Disorders)には、
①はっきりと確認できるストレス因子に反応して、そのストレス因子の始まりから3ヶ月以内に、情緒面または行動面の症状の出現
②これらの症状や行動は臨床的に著しく、それは以下のどちらかによって裏付けられている
A.そのストレス因子に暴露された時に予想されるものをはるかに超えた苦痛
B.社会的または職業上(学業上)の機能の著しい障害
③症状は死別によるものではない
④そのストレス因子(またはその結果)がひとたび終結すると、症状がさらに6ヶ月以上終結する事はない
(DSM-Ⅳより抜粋)
という明確な診断基準が存在します。
よく、適応障害は子供に遺伝するのですか?と聞かれるのですが、その中に「遺伝的要因を有する」という条件が記載されていませんので、今のところその可能性はないように思われます。
「思われる」という言葉を使わせて頂いたのは、今後遺伝的要因が発見され、診断基準が改定されていく可能性もあるからです。
ただ、医学の診断というものは治療のためにするものであり、決して人を「そういう人」と判断したり、揶揄するためのものではないことをわかっておいて頂きたいと思います。