催眠療法コラム

【片頭痛】


 ストレス社会と言われる今日、頭痛を主訴に当所を訪れるクライアントさんが増えています。
 
催眠療法の中で、いつの間にか寛解して行くことも多い頭痛ですが、その成り立ちを理解し、セルフケアを心掛けることも大切でしょう。
 
 
 頭痛には、その原因から筋収縮性のものと、血管拡張性のものとに分かれます。
 
 片頭痛と呼ばれるものはその後者です。
 
 片頭痛は、脳の毛細血管が拡張することで炎症をおこし、その炎症が周囲にある三叉神経という神経を刺激し、その刺激が痛みとなって脳に伝わることで発生していると言われます。
 
 脳の毛細血管が拡張する原因には、次のものがあります。
 
 
質の低い睡眠:脳に蓄積された疲労が解消されず、ストレスが溜まっていく
 
チラミンの過剰摂取:チョコレートや柑橘類、赤ワインにはチラミンという物質が含まれている。
                          チラミンには血管収縮作用(収縮した後に拡張する)がある
 
乱れた生活習慣:夜更かしや寝過ぎなど、乱れた生活習慣も脳に影響を与える
 
過度のストレス:仕事や勉強など 
 
女性の月経前
 
低気圧の日
 
空腹
 
 
 片頭痛は、これらの原因によって脳の毛細血管が拡張することで、引き起こされています。
 
 
 現在片頭痛に悩まされている方で、これらの原因に思い当たる節がある場合は、まずはできるだけ原因を作らないようにすることが大切でしょう。
 
 
もちろん日々のストレスマネージメントのために自己催眠を習得されると、片頭痛の予防策としても期待されます。
 
 余談ですが、頭痛は心理学的には「思考の身体的拒絶」と解される事があります。
 
 
うつ病や神経症などによく起こる自動思考を止めさせようとする、‘自然の叡智’としての側面もあるのかも知れません。